いつか、私はいなくなるから……2
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とぼとぼと歩く街並みは、クリスマスムード。
通りの木々にイルミネーション。
……来年は見れないのかもしれないな。
そんな風に感じたら、スマホ取り出して、あまりしないイルミネーションをバックに自撮りなんてしてみたり……
……ああ、はずかし。
スマホがなった。
友達のユナ。
『ねっ!
今日も付き合ってっ!
サノクの出待ち!』
「あー、ユナ。
今夜はオンニとね……」
『えー、何?
予定あるのー?』
ユナが熱心に推しているグループのサノクが今夜あるらしくて、私はあまり興味なかったんだけど……
「……いいよ。付き合う。何時?」
いつかいなくなるんだ。
今のうちに、したいことしておこう。
きっと分からないだろうし、
きっとわかったところで、どうなるわけじゃないし、
……残り少ない人生だろうからしたいことしよう。
オンニ、オッパ……ごめんね。
『セヒョン、ありがとう!
それじゃ、また後でね。』
「……うん、後でね。」
ユナにも、ちゃんと話しておかないとかな。
吐く息が白くなる。
スマホの画面に映り込む自分の顔。
いつか、いなくなるのか……
あー、短い人生だったな……